【営業しないシリーズ#1】リタリコはいらない?営業しない療育事業所の生存戦略

小さな療育事業所が選ばれるために

こんにちは、代表の西村です。
本日は「営業しない」というテーマで、小さな療育事業所の生き残り戦略についてお話します。

このブログシリーズでは、「営業に頼らない=ブランドで選ばれる」ための考え方と実践方法についてお届けしていきます。

療育の現場で日々感じていること、弊所(発達支援ゆず)が取り組んできたこと、そして今、時代の変化とともに見直し始めている戦略などを、リアルな視点でシェアしていくつもりです。

営業しないという選択

「営業なんていらないよ」
これは、ホリエモン(堀江貴文さん)の有名な言葉です。私もこれに強く共感しています。特に、資本力の乏しい小規模な療育事業所にとっては、まさにこの言葉は言い得て妙です。

ですが多くの事業所が、以下のような「営業活動」を行っています。

  • チラシ配布
  • あいさつまわり
  • 相談支援事業所への紹介依頼
  • リタリコ(正式名称:LITALICO発達ナビ)への掲載 など

これらは一見、基本に忠実な取り組みのように思えます。しかし、実際には「その他大勢」の中に埋もれていくだけです。

差別化が非常に難しく、コストと労力に見合うリターンを得づらくなっています。


ちょっと想像してみてください。あなた自身は、営業されて何かを買ったことがありますか?

うちの会社にも、よくこんな連絡が届きます。

  • 「御社を買いたいという会社があります」
  • 「粗利〇〇〇万円!サイドビジネスを始めませんか?」

DMやお問い合わせフォームから、毎日のように送られてきます。
あなたの会社にも、きっと届いているはずです。

でも、「ぜひ一度、お話を聞かせてください」って、返事しますか?たぶん、しませんよね。

チラシはネットのない時代のツール

家のポストには、山のようにチラシが入っています。

でもそこで何かを買うでしょうか?

仮に魅力的な商品があったとしても、多くの人はAmazonで検索して、Amazonで買います。


つまり現代は、「営業されて買う」のではなく、「自分で調べて、自分で選ぶ」時代なのです。

この感覚は、療育を探している保護者や支援者も同じです。

役所からもらった一覧を見て、片っ端から連絡するような方は少ないです。

チラシを見て「チラシを見たのですが、利用したいです」と連絡する方がどれだけいるでしょう。


それよりも、インスタやYouTubeで知り、貴所のホームページで内容を確認し、そこではじめて魅力を感じる。

このように以前のように「チラシ→問い合わせ」ではなく、「WEBやSNSで見つける→問い合わせ」という流れになっています。

あるいは、「〇〇市 児童発達支援 個別療育」などで検索し、上位に表示された事業所のホームページを順に見ていく、という流れです。


このようにネットが主流になっている現在、チラシは効力がなくなってきています。

だからこそ、「営業しない」という選択が、今の時代に合った生き残り戦略なのです。

リタリコ発達ナビの限界

たとえばリタリコ(LITALICO発達ナビ)に登録しても、思ったような反響が得られない理由は明確です。

  • デザインや構成をリタリコが統制しているため、個性を出しづらい
  • 差別化しようとすれば、追加課金が必要(課金し続けないと埋もれる)
  • つまり、リタリコが勝つ構造になっている

これはまるで、オンラインゲームにおける「課金ユーザーが有利になる」仕組みと酷似しています。

結果として、継続的に課金できる資本力がない小さな事業所は、不利な立場に置かれてしまうのです。


最も得をするのは、リタリコ自身です。

あなたの会社は、掲載を続けるほど利益を吸い上げられる構図に巻き込まれているかもしれません。

大切な資本を、リタリコの利益のために使い続けるべきでしょうか?


現在、全国的に療育事業所の新規開所ラッシュが続いています。

それに伴い、リタリコに掲載する事業所の数も増加。

当然、個別の事業所が埋もれやすくなり、差別化がますます困難になります。


そうなると、次に起きるのはこうした流れです。

「より上位に表示されたいなら、追加費用を」という、「見える化されにくい競争」が始まる

掲載費用は今後さらに高額化していく可能性があります。

資本力がある事業所は体力的に耐えられるかもしれませんが、小さな事業所にとっては深刻なコスト増

しかし、やめてしまえば検索上も埋もれる・・・


結局、選択の余地がないまま支払いを続けざるを得なくなるという、非常に厳しい構図です。

生き残るために必要な戦略

では、どうすればいいのか?

答えはシンプルです。

自社でブランド化を進めること。

「ブランド」と聞くと、大企業が多額の費用をかけて作るものと思われがちですが、実は違います。


「あの事業所さんの特徴って、◯◯なところだよね」と思われる状態。これこそが真のブランドです。

貴所の特徴が、広く認知された状態こそが、ブランド化された状態、と言えるのです。

「◯◯といえば、△△事業所(貴所)」と認知されるようにすることがブランド戦略です。

ブランド化に必要な3つの視点

以下の3つを明確にすることが、ブランド化の第一歩です。

① 戦うべきセグメントを明確にする

どんな人に、どんな支援を届けたいのか?

全方位を狙ってはいけません。ニッチを選ぶほど、魅力が明確になります。

② 誰に訴求するのかを決める

直接の対象者(子ども)だけでなく、保護者、関係機関など、誰に言葉を届けるのかを明確にします。

③ 大手の真似をしない

資本力では勝てません。

情報発信・ブログ・SNS・YouTubeなど、自分たちの「声」で届ける方法を持ちましょう。

まとめ

「営業しない」というのは、受け身になることではありません。

むしろ、自分たちの価値を正しく、継続的に伝え続けることが最大の営業です。

そのために、このシリーズでは、

  • ブランドのつくり方
  • 情報発信のコツ
  • 小さな事業所でもできる仕組みづくり

をテーマに書いていきます。


小さな事業所だからこそ、できる戦い方があります。

一緒に「ブランド化の道」を進んでいきましょう。


次回は、「発達支援ゆず」がなぜ「営業ゼロ」で満席・待機数十組を実現できたのか?

そして今、なぜ方針転換を進めているのか?について、具体的にお話しします。

【シリーズ第2回】へつづく


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