令和6年度制度改正が行われて3ヶ月が過ぎようとしています。
貴所では制度改正の影響はいかがでしょうか。
書類の書き換えや療育内容の見直しなども進められているところだと思いますが、もう一つ今回の制度改正のタイミングで「今後に備えて準備しておくべきこと」があります。
それは、貴所のブランディングと発信です。
その理由は、保護者の方の療育に関する知識が増え、「近くて便利なら、どこでもいい」といった選び方から「◯◯を大切にしている事業所がいい」といった「療育を中身(質)で選ぶ」ようになってきているからです。
つまり、療育は「利用者から選ばれる」時代になってきたといえます。
そのため、単に事業所を開所して、利用者が来られるのを待っているだけでは不十分です。
積極的に「選んでいただける事業所」として、存在感を出していかなければならない時代になりました。
選ばれる事業所になるために、「これからの療育事業所に必要なもの」というテーマで、具体例を交えながら私が考える「必要なもの」をご紹介していきたいと思います(このテーマは継続して考えていきたいと思います)。
今回は、その1回目です。
ブランディングの重要性
療育事業所におけるブランディングとは、「他所様とは違う部分を明確にし、その魅力がお子さんやご家族の生活にどのような好影響を与えるのか」について、「利用者に認知してもらう」ことにあります。
その中で、特に重要なのはご利用者に「貴所の強みを享受したい→利用したい」と認識していただくことです。
ここで一つポイントがあります。
それは、利用したいという思いを引き出すためには、貴所の特徴を伝えているだけでは不十分であるということです。
どういうことかというと、「弊所は◯◯を特徴とした療育を行っています!」といったアピールは、ショーケースにケーキが並んでいる状態と同じです。
いくら美味しそうなケーキだとしても、選んでもらえなければ、ずっとショーケースに入ったままです。
魅力的なケーキの中から、「コレください」と「選んでもらうこと=利用者獲得」につながります。
そのためには、御社の療育サービスを受けることで、どのようなメリットがあるのか、といったことについて積極的にアピールしていくことがポイントになります。
つまり、利用者から「あの事業所さんは、◯◯という特徴がある事業所さんで、そこに通うことで我が家にとって△△というメリットがある」ということを無意識に意識していただくことができれば、「貴所を指名買い」していただけるようになります。
これが療育事業所におけるブランディングとなります。
一旦ブランディングが完成すると、利用者確保はさほど難しくなくなりますし、またどれだけ他に事業所さんが増えても利用者確保に困ることはないと言えます。
発信の重要性
ブランディングを行っていく際に、最も効果的なのが「発信力を高める」ことです。
ここで言う発信とは、日々の療育の様子を公開するということではありません。
理念や理念を実現するための具体的方法(療育プログラムのことではありません)はもちろんのこと、「保護者の方にとって有益な情報」です。
例えば、国の制度が変わりました、という情報は、何も貴所が発信しなくても、ネット上のあちこちで発信されています。
ですが、あえてその情報を貴所が発信することで、保護者は「制度に詳しい事業所さん」と貴所への信頼がひとつ積み重なります。
制度が詳しい事業所さんだから通おう、といったような直接的な効果はありませんが、「こういった情報をきちんと発信してくれる事業所さんなのだから、きっと信頼できる事業所さんなんだろうな」と好印象を持っていただけます。
実は、この「信頼をいただける」ことが、これからの時代は(どの業界でも)大切になっていくと思います。
情報があふれている時代だからこそ、保護者の方は「信頼できる場所」を探していると言えるからです。
その観点でいうと、「発信を継続すること=信頼構築」です。
さて、私が発信の重要性を繰り返し述べているのは、今後事業所間での過当競争が始まるからです。
療育事業所の数が増えるにつれて、利用者獲得競争も激化しています。
そのため療育事業所は、自らの存在や価値を効果的にアピールするために、積極的な発信が必要になってきます。
では、どのような発信方法がよいのでしょうか?
まず簡単にできることは、貴所ホームページです。
ブログなどで、利用者(保護者)にとって、有益な情報を発信することを続けていきましょう。
また、ブログ以上に信頼を得るために有効な方法は、動画コンテンツを活用することです。
現在はYouTube一択だと思います。
動画は敷居が高いですが、その分、他の事業所との差別化を図ることができます。
なぜなら、動画コンテンツを発信に活用している事業所さんは圧倒的に少ないからです。
例えば、YouTubeで「療育・選び方」というワードで検索してみてください。
検索結果から上位16動画(広告は除く)のうち、弊社が運営している動画チャンネル(こども発達LABO.)の動画が、13動画を占めています(2024/6/30現在)。
これは、もちろんYouTubeの中で、弊所が上位表示されることを狙っています。
ブログでも動画でも、検索上位に表示されることが重要です。
上位表示されれば、自ずと視聴回数が増える=自社を知っていただくことができます。
もちろん療育事業所は、地域に根づいたサービスなので、遠方の視聴者に見られても意味がないのでは?と思われるかもしれません。
ですが、多くのビューがあるということは、当然サービス提供地域の方の検索時にも上位表示されるため、「こんな近くにあったんだ」と貴所を知っていただくことにつながり、見学申し込みにつながります。
実際、弊所のご見学申し込みメールにも、「YouTubeチャンネルをいつも見ていたら、なんと我が家から通える場所にあることに気づきました!」と記載いただく方も多くおられます。
チラシは、一度配布してしまうとそれで終わりですが、YouTube動画(ブログ記事も)は資産になるので、ずっと残り続けます。つまり、また新たにアクセスしてもらえます。
ここにブログや動画での発信の強みがあります。
また、動画は「テキストや写真に比べて圧倒的な情報量を提供できるため、ブログの何倍も情報提供につながる」「いつも見ている人なので、見学の敷居が低く、見学時も緊張感少なくご見学いただける」などのメリットもあります。
弊所にご見学にお越しの方からも「有名人と会ったみたいです!」と仰っていただくこともあります(有名人でも何でもないただの人なのですが、保護者の方がはじめから親近感を持ってご見学に来てくださるのは、見学対応がとても行いやすいということにつながります)。
このように動画は手間がかかる分、その効果はどの媒体よりも強い発信力があります。
多くの事業所さんが、「手間がかかるし、よく分からないので躊躇する」からこそ、実践する意味があります。
ブランディングと発信力を高めることのもう一つのメリットは「採用に困らない」
発信を継続することでブランド力を高めることは、人材採用の面からも有利に働きます。
それは、採用に困らないということです。
昨今はどの業界でも人材確保は喫緊の課題だと思います。
ですが、働く人が全くいないわけではないですし、また一つの事業所で100人雇用するわけでもありません。
少なくて3人多くても5人ほどのスタッフがいれば運営できます。
そのため、人材不足が直撃することはありません。
ですが、人手不足よりも重要なのは、「質の高い支援者を採用する」ということではないでしょうか。
「質の高い支援者に応募してもらいたいなら、事業所の質を上げる」ことが重要です。
なぜなら、質の高い支援者(単に技術や知識が豊富ということではなく、人柄の良さも含めて)は、質の低い事業所には応募してこないからです。
質の高い支援者に関心を持ってもらうには、「この事業所で働きたい」と思ってもらうことが重要です。
例えば「より質の高い支援について学べる事業所だ」と認知してもらえると、質の高い療育を実践したいと考えている求職者の方から応募につながるでしょう。
つまり、ブランディングを構築することは、採用に困らない状況を作ることにもつながると言えます。
いかがだったでしょうか。
これからの時代は、事業所や会社の規模ではなく、「質の高さ」「保護者からの信頼」が生き残っていく事業所になると言えます。
箱を作り、適当に人を採用し、適当な事業を行っているだけでは、取り残されてしまうでしょう。
その意味から考えると、内外問わず、貴所のブランディングを成功させること、そして発信力がモノをいう時代に突入したと言えます。
貴所の強みについて、一度考えてみる機会を持ってみてはいかがでしょうか。
弊所では、より質の高い療育事業所を運営していきたいとお考えのオーナー様や、これから児童発達支援事業所を開所したいとお考えのオーナー様向けの「療育事業所オーナー様向け単発相談」を行っています。
療育理念の構築、効果的な療育プログラムの実践、保護者から信頼を得るための手法、言語聴覚士や作業療法士などのセラピストの採用と教育のコツなど、療育事業所運営の基本から応用まで、90分間オンラインでじっくりご相談いただけます。
また、これから児童発達支援事業所を開所しようとお考えのオーナー様には、「児童発達支援事業所の設立サポート(継続サポート)」といったサービスもご用意しております。
これまでにも、弊所継続サポートをご利用いただきご開所された事業所様は、現在も安定して運営を継続されています。
療育事業所のご開所まで、継続してオーナー様をサポートいたしますので、お一人での設立にご不安をお持ちの方は、継続サポートのご利用をご検討ください。