ニューロダイバーシティは企業を強くするのか〜多様な脳を活かす組織づくりとは〜

こんにちは。株式会社ILLUMINATEの西村猛です。

近年、「 ニューロダイバーシティ(神経多様性)」という言葉を耳にする機会が増えました。

もともとは発達障害を含む脳や神経ネットワークの違いを多様性として捉える考え方ですが、現在では人材戦略や組織開発の分野でも注目されています。

しかし一方で、「配慮ばかり求められるのではないか」「組織運営が難しくなるのではないか」と感じる経営者も少なくありません。

今回は、企業経営の視点からニューロダイバーシティについて考えてみたいと思います。

ニューロダイバーシティとは

ニューロダイバーシティとは、脳や神経の働き方の違いを「異常」ではなく「多様性」として捉える考え方です。

人によって、

  • 発想力に優れる
  • 細かなミスに気づきやすい
  • 集中力の持続時間が長い
  • 対人コミュニケーションが得意
  • 手順を守ることが得意

など、得意不得意は大きく異なります。

ニューロダイバーシティは、その違いを組織の資産として活かそうという考え方です。

本当に大切なのは「特別扱い」ではなく「理解」

ニューロダイバーシティという言葉が広がる一方で、「特別扱いをすること」と誤解されることがあります。

しかし本質はそうではありません。


大切なのは、全員を同じ方法でコントロールするのではなく、それぞれの強みが発揮できる環境を整えることです。

身長が違う人に合わせて机や椅子の高さを合わせるのと同じように、働き方やコミュニケーションの方法も人によって異なります。

多様性を認めるだけでは成り立たない

ここで重要なことがあります。

私は、単に多様性を認めるだけでは組織は成り立たないと考えています。

どれだけ個性があっても、

  • 組織の理念
  • 共通の目標
  • 基本的なルール

は共有されなければなりません。

つまり、価値観は共有する。能力や特性は多様であってよい。ということです。

多様性と統一性は対立するものではありません。両方が必要です。

弊社が大切にしていること

私たちも組織運営を行う中で、保育士・作業療法士・理学療法士・言語聴覚士など、多様な専門職と働いています。

専門性も考え方も異なります。


しかし共通していることは、子どもと保護者を尊重すること・チームで協力すること・学び続けること、です。

能力の違いはあって普通です。

むしろ違うからこそ価値があります。


一方で、理念や価値観が共有できなければ、組織として良い支援は提供できません。

これからの企業に求められること

人口減少が進む日本では、「優秀な人材を探す」時代から、「多様な人材を活かす」時代へ変わりつつあります。

そのためには、社員を型にはめるのではなく、一人ひとりの特性を理解しながら、組織としての方向性を共有するマネジメントが求められます。

ニューロダイバーシティとは、発達障害のある人のためだけの考え方ではなく、すべての人を対象にして、より良い組織をつくるための考え方だといえます。


私たちは、発達支援や教育の現場で培った知見を活かし、企業における人材育成や組織づくりについても発信しています。

今後も、発達特性やニューロダイバーシティをテーマに、現場で役立つ考え方や実践例をお届けしていきます。